2008年7月14日月曜日

先生の訪問

今日は、通所生の学校の先生がわざわざ相談室に見学に来てくれました。なかなか最近の先生方はお忙しいので民間の療育機関までいらっしゃることはあまりないのですが、ありがたいことです。連携に大事なのは、やはりまず顔合わせなんですね。

学校との連携が叫ばれていますが、なかなか実際には難しいところがあって、うちのようなマイナーな相談室は電話の時点で門前払い、なんてこともありましたっけ(うちの力量も足りなかったのですが・・・)。

だけど以前と比べると、今の方がはるかに風通しが良いように思います。もちろん人間のやることですからいろいろなことがありますが、今の方が問題意識の高い先生が増えてきている気がします。だからこそ、理解のある先生とどちらかというと理解の足りない先生とのコントラストがよりはっきりしてきたようにも思います。いずれにしても、学校の先生にとっては大変な時代ですね。

僕の親父が教員だったこともあり、昔は「先生」に対して無条件に嫌悪する時期もあって、「先生なんてよばれる職業には就かない!」と公言していたものですが、なんの縁だか今頃になって「せんせい」と呼ばれる立場となりました(個人的にはまだ馴染みませんが)。

もうかつてのように先生を毛嫌いすることはありませんので、どうぞ学校の先生方、仲良くしましょうね。

だけど、なんやかんやと外部だからといって学校に入れてくれなかったら、文科省が作成した「個別の教育支援計画」を盾に乗り込んでいきますよ!

なんてね。

(もちろん冗談ですよ。小心者のムカイはそんなことしませんので、仲良くしましょうね。)

2008年7月13日日曜日

類は友を呼ぶ〜最近のまとめログ〜


本当に久しぶりの更新となりました。最近は夏に向けてのいろいろな準備など、ちょっと気持ちに余裕がなく、ブログから遠ざかっていました。また少しずつ書き足していきたいと思います。

今、うちの相談室では夏の合宿(発達障害のある子どもとのキャンプ)の準備が進んでいます。このキャンプにはたくさんの人手が必要なのですが、ほとんどがボランティアです。長年うちの相談室に関わってくれているボランティアさんもいますが(スタッフ顔負け)、最近の合宿の傾向として初めてのボランティアさんが増えています。

しかしそれはたまたまではありません。意図をもってそうなってきているのです。

というのも、発達障害についての理解者を一人でも増やしていきたい、という思いがあるからです。

なので、ボランティア募集は「初心者大歓迎」なのです。

しかし初心者だからといって手抜き(?)はしません。かならず相談室を見学してもらい実際のかかわり方や様子を見てもらう、そして事前のミーティングでしっかりと担当する子どもの個性と特性を理解してもらう、この2点を重視しています。こうして多くのボランティアさんが子ども達とかかわり、地域に理解者がどんどん増えていくことを願っています。

それにしても毎回思うのですが、とてもしっかりした動機付けの高いボランティアさんがいつもちゃんと集まってくるのです。不思議といえば不思議なことです。金銭的なインセンティブのない仕事なので、みんな率先して集まってくる。すばらしいことです。

ボランティアさんだけではありません。先日そのボランティアでの事前ミーティングの時に、子ども達の歯の管理について、加賀谷歯科医院の加賀谷先生がわざわざ説明に来てくださったのです。

加賀谷先生はその前にも、スタッフ向けに障害のある子ども達にとって歯の管理がいかに大事か、レクチャーしていただきました。加賀谷先生とは、以前先生が歯磨き講習会でうちの施設にいらしたときにお会いしたのですが、初めておはなししたときにすぐ、「この先生とはウマが合う」と直感したのでした。いらい、何かの折に、ぜひ一度先生をうちの相談室にもお呼びしたいと思っていました。

こうして実現した加賀谷先生直伝の歯の管理についての講習会。歯磨きの実習までしていただき、本当によい勉強になりました。

また、驚いたのが、僕の感覚と先生の感覚がとても近いということです。先生がおっしゃっていて特に印象に残ったのが、「歯磨きが苦手だからといって、さけてばかりでは後で大変なことになってしまう。そこをいかに抵抗なくやってもらうかがプロ」ということです。これは療育の考え方に通じるところがあります。嫌なことを無理矢理でなく、かといって引いてばかりでもなく、やはり基本は相手をいかに理解してその人にあったやり方であせらず、だけどあきらめず関わり続けるということが大事なのだと言うことですね。その意味で僕と全く同じ姿勢の先生に出会えてとてもうれしかったです。

そして、加賀谷先生だけでなく、すてきな出会いがありました。

以前、このブログでもご紹介した、翻訳家の新宅美樹さんが相談室の見学にいらっしゃいました。お仕事の関係で東京にいらしているときにわざわざ来ていただいたのですが、本当にありがたいことです。

新宅さんは「自閉症の兄とともに」という本を翻訳されたのですが、お知り合いに自閉症のお子さんがいたりと、とても穏やかな雰囲気の方なのですが、真剣にこの子たちのことを考えているパッションが伝わってきます。さらに、とても聞き上手な方だったのでかなり盛り上がってしまいました。時間ぎりぎりまで見学していただき、子ども達へのおやつまでいただきました(偏食の強い子がペロっと食べたときには本当におどろきました)。

こうしていろいろな方と出会っていく中で、やっぱり類は友を呼ぶというか、めぐまれているなと思います。このような出会いに感謝しつつ、これからも頑張っていこうと思います。