2009年8月29日土曜日

民主党の障がい者政策について

しばらく前になりますが、毎日新聞の社説「社説:視点=衆院選 障害者施策 民主は本気なのか」を読んで、愕然とされた方も多かったのではないかと思います。

この記事では民主党は障害者自立支援法の代わりに障がい者総合福祉法の制定を目指し、その法律に400億円を充てるとされています。しかし、この記事でなくとも400億円で果たして障がい者予算が足りるのか?と僕としてもかなり疑問に思いました。どうした、民主党!と。

そこで、思い立ったら即実行、ということで、民主党の障がい者政策PT(プロジェクトチーム)座長でいらっしゃる谷博之議員にメールで問い合わせしました。選挙期間中でお忙しい中、なんと議員からわざわざ電話でご説明くださり(5デイ中だったので、ゆっくりとお話はできませんでしたが)、また今日詳しい内容のメールを受け取りました。谷議員にもブログ上で公開することがありますとお伝えしておりますので、引用します。みなさんにとって政権選択の判断材料になればと思います。

「(中略)毎日新聞の記事を書かれた野沢和弘さんには、民主党の障がい者政策PTでも貴重なご意見をいただいているところです。向井様ご懸念の「『障がい者総合福祉法』への予算の割り当て400億円」についてですが、この金額は今回の総選挙で配布しているマニフェストにも記載しております。改めて読み直すと、かなり表現が足らず誤解を生じさせてしまいかねませんでした。

向井様ご指摘の通り、障がい者福祉施策全般の金額が400億円で足りようはずはありません。マニフェストにあります400億円は、障害者自立支援法を見直しする際に係る追加経費分を計上したものです。具体的には、障がい福祉サービスの利用料を応能負担に戻した際に係る追加経費、また事業所への報酬見直し等に係る追加経費、等々について、見込んでおります。

「障がい関係予算に数値目標については、マニフェスト工程表では具体的時期と金額の明記している「上記以外の政策」に分類されており、民主党中心の政権となった暁には、今年度予算の見直し、来年度予算の概算要求とあわせて具体的数字をはじき出す作業に取り掛かる予定です。
ちょうど昨日、厚生労働省が発表した2010年度予算概算要求をみると、「障害者の自立生活を支援するための施策の推進」として1兆610億円(今年度9,893億円)となっています。
障がい者施策に係る経費は福祉施策のみではありませんが、ようやく1兆円を超えることを見込んでいるようですが、地域生活を支援する充分な額にはまだまだ届いていないと思っております。

私たち民主党は、障がいの有無はもちろん、年齢や性別を超えて誰もがその人らしく、当たり前に暮らせる社会を目指しています。
そのためには障がい者施策や子育て支援、社会保障全般等々については、当事者を含めた国民一人ひとりが納得できる制度・仕組みを作っていく必要があります。
もちろん言うは易く行なうは難しだということは重々承知しています。しかし、声の大きいところに多額の予算がつく、そんなこれまでの社会に終止符を打ち、新しい社会を創っていくために向井様はじめ多くの方々のご尽力を頂戴できればと切に願っております。

民主党障がい者政策プロジェクトチーム
座長  谷 博之 拝」




2009年8月25日火曜日

アスペルガー5デイ4日目

いよいよ佐賀でのワークもあと1日となりました。

今日はコミュニケーションスキルに関するアセスメントから始まり、実際に課題を作ってコミュニケーションの自発を促すことになりました。5デイでは日替わりで受講生が様々な役割を担うわけですが、今日の僕は先生役だったので、とても緊張しつつエキサイティングな体験ができました。

詳しい内容はお伝えできませんが、僕が一番学んだのは、やはり基本が大事ということです。アセスメントをしてからその方に最もあった構造化を行うことで、我々の期待以上に自発的にコミュニケーションを行っていただけました。チームとしてもとても達成感がありました。

講義の中でも指摘されましたが、我々支援者が陥る罠が2つあります。

一つは、構造化がなさ過ぎること、もう一つは構造化しすぎること。

これらの罠に陥らないようにするためには、何よりもその子へのアセスメントが重要となってくるのです。今日のトレーナーのダグ先生からも「アセスメントは継続して行わないといけない」と教えていただきました。要は「わかったつもりにならない」ということだと思います。

2回目の5デイで、僕はTEACCHの方略の基礎がようやく少しわかったような気がします。1回目だけではまだまだ入り口でした。でも、だからといって「わかったつもりにならない」ようにしないといけません。

講義の中でも引用されたテンプル・グランディンさんの言葉
「一人の自閉症者に会ったからと言って、すべての自閉症者に会ったわけでない」
が見事に表現していると思います。

5デイでも、実際には協力していただけるお子さんのごく1部しか見えないし、関わることができません。それだけで、すべての自閉症のあるお子さんを理解したとは絶対に言えないのです。

服巻先生はトレーナーになる前に、20回以上5デイを受けられたそうです。その服巻先生が「今回の5デイも、すごく勉強になりました」とおっしゃる意味を改めて胸に刻みたいと思います。

今日の写真は、トレーナーのジョイス先生、ルース先生、ダグ先生との記念の一枚です。ジョイス先生はお子さんを連れての来日でした。先生方の熱意に本当に頭が下がります。TEACCHセンターの先生方、それいゆのスタッフの皆さん、服巻先生、それから協力児の皆さんとご家族の方々。多くの人たちの協力があってこんなすばらしい研修が実現しました。こんな奇跡のような時間をいただけたことに感謝したいです。


2009年8月23日日曜日

アスペルガー5デイ2日目

今日からいよいよ実習開始です。
去年の経験から、まったく休憩がない(9:00〜17:00まで、文字通り全くありません)のは分かっていましたが、それでもやはり終わったときには「ふ〜」という感じでした。

5デイの授業内容は個人情報に関連しますし、TEACCHの知的財産ですから、ここで詳しい内容を書くことはできません。

しかし自分の気づいたことを書かせてもらえれば、高機能自閉症の方々を対象としたセミナーだからといってTEACCHの基本は変わらないということです。

でも、構造化の表現は随分と違います。TEACCHは理論を押しつけることは絶対になく一人ひとりに合わせていくことそのものがTEACCHの理念ですから、しっかりと高機能の人たちの特性に配慮されています。

一人ひとりが違う、だから構造化も一人ひとりちがう。

当たり前のことなんだけど、それが実はとても難しいのです。今日も実習で協力児のお子さんに教えてもらいました。

彼達、彼女達が私たちの先生です。

大事なことに気づかせてくれてありがとう。

2009年8月21日金曜日

アスペルガー5デイ1日目

昨日は緊張からなかなか寝付けなかったのですが、それでも朝起きてホテルの周りを軽くジョギング。

するとすぐ近くにそれいゆの相談センターがありました。こんな駅の近くにあるなんて、感激です。朝早くなのでもちろんシャッターが降りていましたが、記念にiPhoneで写真を撮りました。

そんなことはさておき、いよいよ研修1日目が始まりました。

会場に行ってみると、以外と参加者の方々が少なくてちょっと残念でしたが(参加者が少ないと一人あたりの仕事量も増える!?)、その分密度の濃い研修になると武者震いするような気持ちです。

トレーナーのジョイス先生とは、実は2年前のノースカロライナ研修でお会いしてからなので今回で3回目となります。先生の方も覚えていてくださって、先生の方から「(同じトレーナーの)ダグと何だか見た顔があるのよね、と話していたの」と気さくに声をかけてくれたことに感激しました。また再びジョイス先生から学べる機会を得られたことに感謝したいです。

TEACCHセンターの先生方の話を聞くたびにいつも感動することは、実践の豊富さ、理論の明快さ、説明のわかりやすさはもちろんのこと、自閉症のある方々とそのご家族への深い愛情です。

講義の最後は、親御さんれのお話をお聴きするペアレントパネルだったのですが、「我々が見ている以上にご家族は大変な状況にあることを忘れてはならない」と親御さんのお話の前におっしゃっていました。

お母さんたちのお話のあとの先生からのコメントに、自閉症のある方々とそのご家族に関わる者に必要な基本的な態度が凝縮しているような気がします。

一人ひとりを理解し、丁寧に、忍耐強く関わる。

この言葉を胸に、明日からも頑張っていきたいと思います。

A saga in Saga


ようやく佐賀に到着しました。

東京の自宅からぴったり5時間。さすがにちょっとくたびれました。

なにせ、ハードな一日でした。佐賀に出発する前に双子を保育園からピックアップした帰り道、双子の一人がウンチしちゃうし、いざ出発したら空港までの電車がとまっちゃうし、こうして到着できて本当によかったです。

それでもなんとか佐賀駅に着いた瞬間、何とも言えない感じで、じーんとしました。

「もう一度、ここに来られた」

家族にも迷惑かけるし、正直とても悩んだのですが、こうしてまた佐賀に来ることができたことに心から感謝したいです。
(でも、子どもから「おべんきょう、いかないで〜」と言われたときには泣きそうになったよ〜)

正直、今の気持ちは、とても緊張してます。東京のいたときの「先生」や「父」というペルソナ(=仮面)を脱いで、ASDのある方々とのセッションを通して、自分に向き合いたいと思います。

今まで数え切れないくらいの失敗を犯してきました。そのたびに子ども達が傷ついてきたと思うと、自分の力のなさに愕然とし、それでも毎日をしがみつくようにやってきました。ここで自分が成長しなければ、子ども達に対して失礼です。

今日のエントリーのタイトルはちょっとしたダジャレですが、今日から自分の中で佐賀の物語が始まります。頑張ってきます。

2009年8月20日木曜日

頭を空っぽにして学んできたい

明日の夕方から、TEACCHアスペルガー5デイに参加するために、佐賀に出発します。

約1週間家を空けるわけで、家族、特に奥さんには迷惑をかけっぱなしです。それでも今年も佐賀まで勉強に行かせてくれることに感謝です。なんとかそれに応えられるよう、頑張ってきたいと思います。

僕にとっては1年ぶりの佐賀です。前回は肩に力が入りすぎて若干躁状態だったものですから、ものすごいスピードで5日間を終えたような感じがします。今年はもう少し落ち着いて参加できればいいなと思っています(あくまで期待ですが)。

昨年、トレーナーの先生が最終日に「5デイを終えて2,3ヶ月はすごい手応えがあると思うけど、かならず壁にぶち当たるよ」というようなことを予言されていたのを思い出します。先生のおっしゃるように、今まさに自分の中の壁にぶち当たっています。こう見えて、かなり落ち込んでいます(実は)。

でも同時に、トレーナーの先生が「そんなときはやはり特性から考えることなんだよね」というようにおっしゃっていました。

今回の5デイは確かにアスペルガー症候群のある方を対象とした構造化された指導法を学ぶわけですが、ノースカロライナでメジボフ先生が「アスペルガー症候群のある方は、知的なハンディがないぶん、ピュアな自閉症だ」とおっしゃっていたように、アスペルガー症候群のある方からぜひ自閉症特性についてしっかり学びたいと思います。それは最終的に古典的な自閉症のあるお子さんにも役立つことだと思うからです。

今は正直、かなり緊張しています。自分がちゃんとこの1年で成長できたのか、少し不安です。

それでも、とにかく、いってきます。