2008年4月23日水曜日

服巻智子先生は何故あれほどまでに活動的なのか?

僕はNHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀」が好きで、子どもが生まれる前は良く見ていました。

ある日、ふとスタッフの住吉美紀さんのブログを読んでいたら、そこになんと服巻先生との裏話が載っているではありませんか!!他のエントリーと比べてもかなりの長文なため、住吉さんとしても服巻先生との出会いにググッとくるものがあったのだと思います。

その住吉さんの裏話を読んでいると、当たり前の事なんだけど、服巻先生もずいぶんと苦労されたんだなと思いました。それでも、あきらめず、途中で放り投げることなく、さらに最高のものを求めて勉強を続けるエネルギーはいったいどこから来るのでしょうか?そのへんをずばり住吉さんが服巻先生に聞いてくれています。

詳しくはブログを読んでいただきたいと思いますが、
あんなに穏やかな表情をされる服巻先生ですが、先生を自閉症支援に駆り立てる原動力の源泉には「怒り」があるのかな、と感じました。より詳しく言うなら、自閉症のある子の親を責め立てる社会の理不尽さについての怒りだと思うのです。

その怒りは、ひょっとするとTEACCH創設者のエリック・ショプラー先生もまた感じていたのかもしれません。

ショプラー先生は自閉症母原論渦巻く時代において、親を自閉症の原因ではなく共同治療者(co-therapist)として一緒に歩んでかれたわけですが、それはシカゴ大学での指導教官だったベッテルハイムへの反発であったわけです(「本当のTEACCHより」)。

僕自身、大学で心理学を学び、当時は臨床心理学まっさかりで僕もユングやフロイトなどを好んで勉強していました。自分で言うのも何ですが、本当にかなり真剣に勉強したのです。

しかし、一方で病因をその人の生育歴にもとめるような思考方法にいまいちついて行けない自分もいて、本当に心理学の道に進んでいいものかずいぶんと悩んだ時期がありました。

結局、大学中にボランティアでかかわっていた自閉症の子どもたちやご家族から、実体験として「自閉症の原因は親の育て方ではない」ことを教えられ、最終的にはこの世界に入ることになったのです。ずいぶんと遠回りしてきたわけですが・・・。

最近は「親の育て方が・・・」なんて白昼堂々と言う心理学者はすくなりなりましたが、それでもそれに近いようなコメントを聴くと、怒りを通り越して悲しくなります。まだまだそれくらい発達障害を現場から語れる人が日本には少ないのです。

服巻先生の怒りにとても共感する者として、ささやかながら先生の後を追いかけていきたいと思います。

0 件のコメント: