2008年5月17日土曜日

おすすめ!ネットワークの作り方レシピ

今日は、上智大学総合人間科学部社会福祉学科の島津望先生が、うちの相談室を見学に来ていただきました。

ちなみに、先生の著作です。



島津先生は、医療現場でのネットワークやマネジメントがご専門です。以前上智大学でのスーパービジョン勉強会に行ったとき先生のお話をお聴きして、「今、うちの施設で必要なことはマネジメントだ!」とピピっときたのです。それで思い切ってその場で名刺交換をしたのが先生とつながるきっかけでした。


ざっと施設の概要、組織、子ども相談室での活動内容などご説明しました。子ども相談室での発達障害児への個別支援や視覚支援はかなり力いれて説明したのが功を奏したのか(?)、先生にもずいぶんと興味をもっていただけました。

組織論についても、さすがは日本各地の医療現場など視察されている先生なので、うちの施設の問題点や課題と対処法を的確にアドバイスしていただき、とても興味深い時間となりました。もうほとんどコンサルテーションしてもらった感じです。

その先生との話し合いのなかでも、ネットワークに関するご指摘はとても興味深かったです。

僕自身、地域の福祉センターや学校、行政などとどうやって有効なネットワークを構築していくか、悩んでいました。確かに特別支援教育も始まり「連携」が声高に叫ばれるご時世ではありますが、実際にはなかなか有効にネットワークが機能していない、特に僕たちのような民間の支援機関と公的機関との連携がまだまだなように感じていたからです。

そこで島津先生が指摘なさったのが「ゆるやかな繋がりの大切さ」です。

先生はミルグラムの「6次の隔たり」「弱い絆の強さ(strength of weak ties)」を挙げられ、意識を同じくする人同士がインフォーマルにつながることの方が意外にも強いネットワークを作るということを指摘されました。

例えば広島の尾道には「尾道式」と呼ばれる地域医療連携体制があり、地域の医師会が中心となって病因や福祉を巻き込んだネットワークを作り上げていったそうだが、その背景には医師会で昔から続いていた「俳句の会」での個人的な繋がりから広がってきたのだそうです。厚労省も注目する「尾道式」ネットワークが実は俳句の会をきっかけにしていたというのが、意外だけど納得という感じです。

ということで、先生がお勧めするネットワークの作り方は、「とにかく意識の高い人同士がまず集まってみよう」ということで、具体的には勉強会がとてもお勧めとおっしゃっていました。勉強会をすることで地域にどんなスキルをもった人がいるか分かりますし、個人的な繋がりに結びつきやすいということです。成功したネットワークのきっかけが勉強会だったというケースは多いそうなので、かなり有効な感じですね。実際、全国で発達障害の勉強会が始まっていますが、ネットワーク作りという視点からみると、とても理にかなっているというわけなのです。

要はネットワークや連携は待っているのではなく、必要なら自分で作ることのほうが近道ということですね。勉強になりました。ぜひ地域での勉強会を企画してみたいと思います。

2 件のコメント:

やましん さんのコメント...

ちなみに私たちの会は、地域の勉強会からスタートしたものです。
職場はそれぞれ違うからこそ、それぞれのツテを持っているわけで、それを束ねることで思わぬ力を発揮することもあります。

ぜひやってみてください。

向井 崇 さんのコメント...

やましんさん

こんにちは。いつもコメントありがとうございます。ちゃくちゃくと鉄人化されているでしょうか。

僕も島津先生のお話を聞きながらまっさきにやましんさんのケースを思い出しました。やましんさんのパワーもあると思いますが、勉強会から出発したネットワークの好例ですね。またアドバイスいただくかもしれませんが、よろしくお願いします。