2008年6月12日木曜日

就労支援の研修会に参加してきました

昨日は文京区障害者就労支援センター主催の研修会に行ってきました。子どものお風呂という個人的な理由で全部は聴けなかったのですが(先生方ごめんなさい・・・)、センター長の配慮(?)で発達障害に関する前半の講義はばっちり聴くことができました。

発達障害については東京都発達障害者支援センター(TOSCA)から神保育子先生が講演してくださいました。TOSCAでは面接による支援、情報提 供、コンサルテーション、普及啓発などを主な事業としていますが、事業概要をお聴きすると16歳以上の相談ケースが7割以上ということです。療育をやっ ていると子どものことばかり目がいきますが、考えるまでもなく人生は大人になってからの方が長いわけで、成人期以降の相談ニードがとても高いことが分かります。

また、相談ケースの8割以上が知的障害の無い方、つまり療育手帳をもっていない方ということもお聴きし、まさかそれ程とは・・・・と正直びっくりしまし た。療育手帳をもっている方は福祉でカバーできるケースも多いのでしょうが、やはり高機能の方やアスペルガーの方への具体的なサポートが少なす ぎることも原因なのだと思います。

お話を伺っていて印象に残ったのが、全てにおいて「具体的に」ということです。

相談業務だからといって面接だけで関わっていては、相手のことが分からない。実際に就労場面や社会的な場面、あるいはグループワークなど具体的な体験がとても大事ということでした。最近うちの相談室でも高機能グループで試みているのが、ちゃんと「失礼します」と言って受け付けの部屋に入り約束のものを取ってくるなど、ゲーム的な要素も取り入れつつ楽しみながら社会体験をしていますが、その方向性が間違っていなかったということが分かりました。

そして先生が強調していたのが、そういう具体的な場面で時間がかかるかもしれないけど「人を通して解決した体験」をしっかり積み上げること、つまり人と関わる喜びの種を人生の早い内に蒔くことが大事なのだとおっしゃっていました。形だけのスキルを身につけてもダメだということですね。

短い時間ではありましたが、やはり将来から逆算して関わることがとても大事だと実感する研修でした。先生方、センター長、ありがとうございました。

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